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ハリウッド・ベスト10

(1997年7月16日)



1位: "Men in Black"(ソニー)          SF
     ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ主演

     週末興業成績/総売上:  3,010万ドル/13,960万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 3.020館/2週間

2位: "Contact"(ワーナーブラザーズ)       SF
     ジョディー・フォスター、マシュー・マッコナヒー主演

     週末興業成績/総売上:  2,060万ドル/2,060万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 1.923館/1週間

3位: "Face/Off"(パラマウント)映画評はここをクリックして下さい        アクション
     ジョン・トラボルタ、ニコラス・ケイジ主演

     週末興業成績/総売上:  1,230万ドル/7,180万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 2,851館/3週間

4位: "Hercules"(ディズニー)          アニメ
     声優: ダニー・デ・ビート

     週末興業成績/総売上:    830万ドル/6,650万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 2,930館/5週間

5位: "My Best Friend's Wedding"(トライスター)
     邦題: 「ベストフレンズ・ウェディング    コメディー
     ジュリア・ロバーツ主演

     週末興業成績/総売上:    830万ドル/8,350万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 2,343館/4週間

6位: "Out to Sea"(20世紀フォックス)     コメディー
     ジャック・レモン、ウォルター・マッソー主演

     週末興業成績/総売上:    420万ドル/1,470万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 1,736館/2週間

7位: "Batman and Robin"(ワーナーブラザーズ) アクション
     ジョージ・クルーニー、クリス・オダネル主演

     週末興業成績/総売上:    410万ドル/9,880万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 2,701館/4週間

8位: "Con Air"(タッチストーン)        アクション
     ニコラス・ケイジ主演

     週末興業成績/総売上:    290万ドル/8,990万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 1,684館/6週間

9位: "A Simple Wish"(ユニバーサル)      コメディー
     マラ・ウィルソン主演

     週末興業成績/総売上:    270万ドル/270万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 1,676館/1週間

10位: "The Lost World"(ユニバーサル)     SF
     ジェフ・ゴールドブルーム主演

     週末興業成績/総売上:    140万ドル/22,110万ドル
     劇場数/現在までの上映期間: 1,422館/8週間




お先に失礼!

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Face/Off
フェイス・オフ

画像による索引 本来の「対決」という意味合いへ「顔を取ってしまう」といったニュアンスを引っかけたタイトルどおり、派手なアクションと緊迫したサスペンスを巧妙に盛り込んだジョン・ウー監督("ブロークン・アロー")の会心作である。観客を混乱させるほど数々のトリックが展開するマイク・ワーブ("マスク")の脚本も見事ながら、やはりこの作品の見どころは、香港ハードボイルド映画の旗手ウーのスタイリッシュな監督ぶりだろう。ジョン・トラボルタ扮するテロリスト専門のFBI捜査官ショーン・アーチャーを暗殺しようとして、残虐なテロリスト、カスター・トロイ(ニコラス・ケイジ)が手にかけたのは息子のほうであった。そして、トロイの追跡へ執念を燃やすアーチャーが数年後、ようやく見つけた相手は昏睡状態だ。復讐を果たせぬ悔しさにくれるFBI捜査官も、最後の悪行としてテロリストがロサンゼルスのどこかへ隠した科学兵器のことを知り、がぜんやる気をだす。しかし、爆発間近の化学兵器の在処はトロイの弟しかわからない。何百万人の命を救う唯一の手だてといえば、アーチャー自身が最新医学による整形手術でトロイの顔を移植し、服役中の彼の弟から情報を探るしかない。執念の男、アーチャーはトロイとなりすまして順調な滑り出しを見せる作戦も、手術室で意識の戻った顔のないトロイが、医者を脅して側にあったアーチャーの顔を移植することから複雑な展開と・・・・・・映画のほとんどは、トラボルタがケイジを、またケイジがトラボルタを演じる格好となり、お互い、癖の違う他人を装う不自然さによるハプニングは興味深い。彼らの妻やガールフレンドが今までと違う2人の振る舞いに戸惑ったり喜ぶ一方では、子供達との交流を通じて異質の生き方や触れ合いへ躊躇する姿がセンチメンタルに描かれているあたり、アカデミックな両親を持つウー監督の繊細な側面を感じさせる。何千発と撃ちまくる銃撃戦はもちろんのこと、スピード・ボート・チェイス、そしてウー監督のトレードマークとも言うべき「メキシカン・スタンドオフ(2人が至近距離で相手に銃口を向け合うスタンス)」は印象深く、悪役ケイジが黒いロングコートを風になびかせてスローモーションで登場する場面など、これまでのアクション映画には見られなかった芸術的作風だ。また、アーチャーの顔を持ったトロイが、「このばかげた顎は何だ!」と、トラボルタの四角い顎を皮肉るユーモラスな要素もあって飽きさせない。香港時代の暗黒街映画でチョウ・ユンファとトニー・リョンへ演じさせたハードボイルドな男達の姿を、ハリウッドを代表する演技派トラボルタとケイジの魅力を活かして演出した傑作、この夏一番のお薦め品といえる。



(1997年7月16日)

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