ぼくの親戚


  • ぼくの親戚の猫は「ランボー」のビデオを見て以来、時々、とち狂ったように銃をぶっ放す変な癖があります。

  • 誰に似たのか、とても頭のいい従兄弟が高校1年生の時、アメリカへ留学しました。ホームステイ中の息子を自慢したくてしょうがない叔母は、親戚や近所の人に「うちの息子はアメリカでホームレスをしているんですよ!」と言いふらし、気の毒がった相手の誰1人、コメントを返した者がいません。

  • 久しぶりの家族旅行で訪れたのは金沢の兼六園です。母方の従兄弟が一緒でした。アメリカへ留学した弟と比べ少し変わり者の彼は、その時も看板に「鯉の餌50円」と書かれたのを見ると、なぜかポケットから50円玉を取り出し、鯉めがけて投げ始めました。

  • 金沢旅行の途中、バスに乗ろうとして立ち止まった従兄弟は振り返り、後ろ向きでバスの階段を登ってゆきます。気がついてみると、バスの入口には「後乗り」の表示がありました。

  • いつだったか、従兄弟が遊びに来て姉と3人で世間話をしていると、彼は突然「そう、それがぼくのスフィンクスなんだ!」と膝を叩きます。ぼくと姉は意味がわからず、無言で顔を見合わせながら、どれぐらい経ったのか・・・・・・「ひょっとして、ジンクスのこと?」と、おそるおそる聞いた姉へ、「それ、それ!」と、従兄弟は涼しい顔でうなずきました。

  • 散髪屋に行った従兄弟が「少し長めでお願いします」と頼み、散髪屋が「耳はどうしますか?」と聞き返したのですが、少し考えた従兄弟は「切らないで下さい」と答えます。

  • 以前、入社試験を受けた従兄弟が面接で「家業は何ですか?」と聞かれ、緊張のせいか「かきくけこ」と答えてしまいます。そして家に帰ってからも、なぜ「カ行」を聞かれたのか理解できずじまいでした。

  • カタログ販売の商品を電話で注文しようとして住所と氏名を聞かれた従兄弟が、「英毅」という名前のヒデは「英語のエイ」、キは「毅然のキ」と説明したところ、後日、届いた商品の宛名が「A毅」となっていました。

  • 母方のおばあちゃんは、お医者さんから「お尻に入れなさい」と渡された座薬を、家へ帰ってお味噌汁に入れて飲んでしまいました。

  • 父方の親戚は5人家族で、男といえば叔父1人しかいません。泊まりに行ってみんなで夕飯の後TVを見ていると、美人のアナウンサーが出てきました。それを見た叔母は「こんな人が嫁に来てくれるといいわ!」と、ニコニコしています。しかし、よくよく考えれば、いったい叔母は誰の嫁がほしいのか不思議じゃありませんか?

  • 3人姉妹の長女は学校の教師をしています。今年の正月、その従姉弟が新米教師だった頃の教え子から来た年賀状には「性が変わりました」と書いてあり、教え子が結婚したことを知らない従姉妹は、その文面を見て首をかしげました。

  • 3人姉妹の末っ子でぼくと1つ違いの従兄妹が、まだ小さい頃、電車の中で「ママ、おしっこ!」と言って、「なぜ、もっと早く言わないのよ」と叔母から叱られたのを憶えています。その時、従兄妹は早口で「ママ、おしっこ!」と言い直し、叔母が変な顔をしても、幼いぼくにはそれがなぜなのかわかりませんでした。

  • 3人姉妹がまだ子供のころ、囲りに誰もいないと思い、裏庭でマッチで火遊びをしているところを近所の婆さんに見られてしまいました。その婆さんの告げ口を聞いて烈火のごとく怒った叔父は、3人姉妹に正座をさせて延々と説教を始め、その説教もようやく一段落かと思われた頃、溜め息まじりで「おまえたち、火事になったらどうするつもりなんだ!?」・・・・・・普段からお利口さんでとおっていた長女は自信満々で「119番へ電話する」と即答した結果、説教はそれからゆうに1時間続きました。

  • 叔父は小さな会社を経営しています。用事があって訪れた事務所の壁に掲げてあるのは、「おれがやらなきゃ誰がやる」という叔父のモットーです。しかし、見慣れた額縁も古くなったせいか、「誰が」の「が」は濁点が薄れ、それを見てぼくは叔父の会社の将来が不安になりました。「おれがやらなきゃ誰かやる」とは思えませんからね!

  • 親戚の家での出来事です。お風呂に入っている叔父が、突然、大声でわめきだしました。「大変だ、大変だ、どっかから鼻血が出てるぞ!」・・・・・・鼻血は叔父のどこから出たというのでしょう?


筆者から一言 

「僕の親戚」に含まれる小咄(ジョーク)の多くは、原案がパブリック・ドメインとしてインターネット上に広く出回っており、筆者のオリジナルを含めて転写は読者のご自由です。