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(1996年2月)          





役作り

フランシス・フォード・コッポラ監督作品“ジャック”で、自分の心よりも肉体が四倍も早く発達してしまう少年の役を演じるロビン・ウィリアムスは、カリフォルニア・ワインの産地として有名なナパ・バレーで少年少女のキャンプに参加し、一緒に遊びながら撮影間近に迫った作品の役作りに懸命です。





アメリカン・ヤード?

“レッド・オクトーバーを追え!"、"パトリオット・ゲーム”等のトム・クランシー小説の映画化を手掛けたプロデューサー、メイス・ニューフェルドとボブ・レイミーは、イギリスの小説家フィリップ・カー作品“哲学的捜査”の映画化脚本の第一稿を最近完成させました。意志強固なセクシーなアメリカ女性がスコットランド・ヤードの捜査官として活躍するストーリーで、主演候補にはジュリア・ロバーツ、ミシェル・ファイファーがあがっています。また、彼らはパラマウント・スタジオがトム・クランシーの最新ベストセラー小説“デット・オブ・オナー”の映画化権を獲得次第、その製作に入る予定です。





ニューエイジ・ライター


新進の脚本家チーム、ニコラス・ファラチとシェリル・ヒュートンの脚本“ノースウェスト・ハーバー”は、往年の名作“北北西に進路をとれ”や、“コンドル”級のアクション大作と言う下馬評で、20世紀フォックス・スタジオとの獲得合戦を制したワーナーブラザース・スタジオが60万ドルで購入。映画化が待たれます。




モテモテ俳優


現在ヒット中の“ゲット・ショーティー”で“パルプ・フィクション”とはひと味違うマフィア役を演じ、オスカー候補の呼び声高いジョン・トラボルタ、マフィアの殺し屋がハリウッド・プロデューサーになるこのコメディーではジーン・ハックマンやダニー・デ・ビートという大物と共演しています。今後も、白人と黒人の社会的地位が逆転したストーリーの“ジャンクション”や、香港出身で暗黒街シリーズのアクション監督、ジョン・ウー作品“ブロークン・アロー”と主演作が目白押し。“サタデー・ナイト・フィーバー”以来彼のファンであるわが「ハリウッド最前線」にとっても、大変嬉しい話です。





ウィリスの勇気

デミー・ムーアが新作“ストリップ・ガール”で鍛え上げた肉体を披露して話題になっていますが、それに負けじと亭主のブルース・ウィリスもテリー・ギリアム監督("フィッシャー・キング")の公開中新作“12モンキーズ”でブラッド・ピット、マデリン・ストウ("ラスト・オブ・モヒカン")と共演し、文字どおり裸一貫で頑張っています。ギリアム監督のトレード・マークでもあるファンタジックな構想の、この未来的なユニバーサル作品は、ウィリス扮する男のタイム・トラベルにまつわる物語で、極寒のフィラデルフィアの景色が映画を盛り上げており、寂れた発電所での撮影では、その寒さの中で一糸も纏わぬウィリスの迫真の演技がスタッフの共感を呼びました。監督以下全員が毛皮のブーツやコートに身を包んで震える最中、ウィリスは何回にもおよぶテイク(シーン撮影)をヒーターの入ったトレーラー(スター専用の移動控え室兼休息室)とセットを往復してこなし、鳥肌を立てながら頑張り通したそうです。僕も冬のカナダで撮影した経験がありますが、天候に左右されない俳優の存在はプロデューサーにとって大きな味方です。裸で戯けたり、寒さで志気の落ちているスタッフを笑わせる彼の心意気に感じさせられたのか、ピットとギリアム監督は誰の目にも本物と写る激しい口論を演じ、しまいには体をぶつけ合う始末で、とうとうベテランのスタッフが割って入るほど、全員を迫真の芝居で騙したそうです。




(1996年2月)

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