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(1998年1月1日)          




A Happy New Year!
from
Hollywood



謹      賀      新      年


イヤー・オブ・タイガー

いよいよ世紀末も近づき、世間では“地球の温暖化"、"アフリカで新種の伝染病”などといった奇怪な出来事が頻繁に起こる一方、ハリウッド映画界もファンの度肝を抜こうとフレッシュなアイデアを盛り込んだ新作を揃えて虎視耽々! そこで虎年最初の最新情報は、映画ファンの皆さんへ今年公開される目玉スタジオ作品をご紹介するところから幕を開けたいと思います。

 

題  名 製作スタジオ 封切り 主 演 コメント
ボクサー ユニバーサル 1月9日 ダニエル・デイ・ルイス 元IRA囚人のカムバック物語
ハードレイン パラマウント 1月16日 クリスチャン・スレーター 洪水プラス銀行強盗アクション
スパイス・ワールド (写真右) ソニー 1月23日 スパイス・ガールズ イギリスの人気グループ映画デビュー
追跡者 ワーナーブラザーズ 3月6日 ウェスリー・スナイブス 映画“逃亡者”の続編
パーフェクト・カップル ユニバーサル 3月20日 ジョン・トラボルタ ホワイトハウスの内幕暴露ドラマ
ロスト・イン・スペース ニューライン 4月3日 ウィリアム・ハート 往年の人気TVシリーズ映画化
ディープ・インパクト ニューライン 5月13日 モーガン・フリーマン 彗星vs地球のサスペンス
ゴジラ パラマウント 5月20日 マシュー・ブロードリック 3億ドル突破の大ヒットとなるか?
クエスト・フォー・キャメロット ワーナーブラザーズ 5月22日 (声)ピアース・ブロズナン WB、アニメ市場に参入!
トルーマン・ショー パラマウント 6月5日 ジム・キャリー キャリーの本領発揮
マイティー・ジョー・ヤング ディズニー 6月12日 ビル・パクストン "キングコング”のリメイク
ジョー・ブラックをよろしく(写真左) ユニバーサル 6月12日 ブラッド・ピット 一風変わった殺人ドラマ
プライベート・ライアン ドリームワークス 6月12日 トム・ハンクス スピルバーグの第2次大戦ドラマ
Xファイル 20世紀フォックス 6月19日 デビッド・デュカブニー 人気TV番組の映画化
スネーク・アイ パラマウント 6月19日 ニコラス・ケイジ 6月に強いケイジの新作
アベンジャーズ ワーナーブラザーズ 6月19日 ユマ・サーマン '60年代の英人気TVシリーズ映画化
アルマゲドン ディズニー 7月3日 ブルース・ウィルス 流星vs地球のアクション・スリラー
ムーラン ディズニー 7月10日 (声)エディー・マーフィー ヒット確実のアニメ
スモール・ソルジャーズ ドリームワークス 7月10日 グレゴリー・スミス CG満載の話題作
リーサル・ウェポン4 ワーナーブラザーズ 7月10日 メル・ギブソン 待望のシリーズ第4弾
マスク・オブ・ゾロ ソニー 7月24日 アントニオ・バンデラス 新春公開が延びた結果は?
シビル・アクション ディズニー ジョン・トラボルタ 法廷サスペンス・ドラマ
マトリックス ワーナーブラザーズ キアヌ・リーブス キアヌ久々のSFアクション作
アイズ・ワイド・シャット ワーナーブラザーズ トム・クルーズ キューブリック10年ぶりの期待作
シン・レッド・ライン 20世紀フォックス ジョン・トラボルタ ガダルカナル攻防戦のドラマ
プリンス・オブ・エジプト ドリームワークス 感謝祭 (声)バル・キルマー DW初のアニメ
スタートレック9 パラマウント 感謝祭 パトリック・スチュワート そろそろ人気シリーズもマンネリ化?
フール・オン・ザ・ヒル MGM クリスマス ジム・キャリー ヒット確実の爆笑コメディー
バッグズ・ライフ ディズニー クリスマス CG製の蟻やコオロギ ピクサー("トイ・ストーリー")の新作


ワークアウト最前線

新年の抱負として「ワークアウト」や「減量」を誓う人は毎年多くいますが、常に“肉体のコンディション”をキープしなければならないハリウッド・スターたちは、もはやワークアウトが必須条件とさえいえます。ロサンゼルス各地のジムへ行くと、どこかで見たような顔を見かけることも多々あるのは、そういう事情が無関係ではありません。そこで新年を迎えた今回の「最新情報」、スターたちがお気に入りのトレンディーなジムを幾つかご紹介しましょう。


ヘルス・マネージメント (L.A. HEALTH MANAGEMENT)
  1106 N. La Cienega Blvd.


ビバリーヒルズ寄りのハリウッドという場所柄、ブルーページの小説“紫の墓標”でも登場するシャトー・マーモント、そしてモンドリアンといったスター御用達の高級ホテルから近いことも手伝い、なかなかの人気。壁に飾られた芸術的な絵画やモーツァルトのBGMと、落ち着いた趣向のジムでは、3人チームのトレーナー軍団がスターを鍛え上げるシステムです。10週間で1万ドルのメニュー“パーフェクト10コース”の場合、1日2回のサーキット・トレーニング、ハリウッド・ヒルのハイキングなども含まれており、撮影のためのシェイプアップに利用されています。

主な顧客: ブラッド・ピット、スーパーモデルのレイチェル・ハンター

パオリナ・ボクシング・クラブ (PAOLINA BOXING CLUB)
  726 S. La Brea Ave.


ニューヨークはブルックリン出身のオーナーの“ストリート”哲学が反映された、ラフな雰囲気のジムです。大きな倉庫を改良し、2つのボクシング・リングとバスケット・ボール・コートを備え付けたフィットネス・ボクシングが売り物。立地条件はラブレア通りの怪しげな一角ながら、アンチ・トレンディーな硬派さがむしろ人気を呼び、大手タレント・エージェンシーUTA(United Talent Agency)のクリスマス・パーティーでも使用されました。時にはスター同士のスパーリングも見られるとか・・・・・・?

主な顧客: ビンス・ボーン("ロスト・ワールド")、
       ジーナ・ガーション("バウンド")

ワークアウト・ウェアハウス/スピード・センター
  (WORKOUT WAREHOUSE/SPEED CENTER)
  650 N. Lapeer Dr.


ウェスト・ハリウッドにある大型倉庫を改良したこのジムは、飾り気がいっさいありません。いま最もホットなトレーニング方法“スピニング"(固定自転車に乗ったダンス)を取り入れたプライベートのみのシステム。ディスコ音楽の鳴り響くフロアーでは、ミラーボールの光を浴びながらスターたちが汗を流しています。有名スターたちが、人目を気にせずワークアウトできるスポットとして有名なジムです。

主な顧客: サンドラ・ブロック(スピード2")、
       マシュー・マッコナヒー("アミスタッド")、
       ウィノーナ・ライダー("エイリアン/復活")

スポーツ・クラブ (THE SPORTS CLUB)
  1835 Sepulveda Blvd.


20世紀フォックス、MGM、ソニーといった大手スタジオから近いため、スターや映画関係者の多いジム。自宅へホームジムを造る前は僕もここのメンバーでした。敷地が1,000坪近くあり、厚い絨毯を敷き詰めた室内は贅を尽くした装飾が施され、今トレンディーなマイケルジョン・ヘアーサロンやスポーツ医学リハビリ・センターから、大きなプールサイドには粋なカフェまでが完備されています。しかし、ワークアウトより“ブロンド・ウォッチング”へ精を出す男性群も多いらしく、スティーム・サウナでは映画のディールがまとまることもあるという噂!

主な顧客: マジック・ジョンソン、クリスチャン・スレーター、
       肥満のスタジオ重役多数

クランチ (CRUNCH)
  8000 Sunset Blvd.


サンセット大通りに面したこのトレンディーなジムは、鉄製の彫刻が象徴するハイテク・インテリアや、教会音楽へ激しいダンスを組み合わせた“ゴスペル・ムーブス”と呼ばれるトレーニング・プログラムが売り物。メンバーのほとんどはスターといった雰囲気なので、あたかもスタジオにいるかのごとき錯覚を起こします。常時スター・タイプが屯(たむろ)するジュース・バーは、情報交換の場でもあるようです。

主な顧客: ニコラス・ケイジ、ローラ・ダーン("ジュラシック・パーク")、
       エリザベス・シュー("セイント")、ジェフ・ゴールドブルーム
       ("ロストワールド")

WBフィットネス・センター (WARNER BROTHERS FITNESS CENTER)
  4000 Warner Blvd.


L・A近郊バーバンク市にあるWBスタジオ内の従業員専用ジム。バスケットボール・コートは、ここで撮影される人気TVシリーズ“ER/緊急救命室”の主演ジョージ・クルーニー("バットマンとロビン")も常連の1人です。数多くのマシーンを取り揃えた室内へ「身体を鍛え、活き活きと働こう」というアメリカらしい企業体質が窺(うかが)えるこのジムでは、スタジオ内にオフィスを持つクリント・イーストウッドやスティーブン・セガールなどの顔も時おり見かけます。

皆さんもハリウッド・スターに肖(あやか)り、今年こそ自分なりのフィットネスを達成してくださいね。なんといっても、「健全な魂は健康な身体に宿る」のですから!!





新春オスカー模様

新年早々、ハリウッドでは3月のアカデミー賞授賞式に備え、早くも候補作キャンペーンが熱を帯びてきました。スケジュールの関係上、印象は年末公開作のほうが強く残り、去年前半の封切り映画は当然ながら不利で、製作費2億ドルを費やした超大作“タイタニック”やスピルバーグ監督作“アミスタッド”などが先行馬となっています。盗作訴訟で懸念された“アミスタッド”は、その話題がPRとなり一層の人気を仰ぐのですから皮肉です。やはり年末公開作でジェームズ・ブルックス監督("愛と追憶の日々")の“恋愛小説家"、この軽快なコメディー・タッチの映画では主演のジャック・ニコルソン、共演のヘレン・ハント("ツイスター")、そしてゲイの芸術家を演じるグレグ・キニアー("サブリナ")がノミネートされて当然なほどの渋い演技を見せてくれます。ゲイといえば、去年はキニアーばかりか“イン・アンド・アウト”のケビン・クライン、“真夜中のサバンナ”のケビン・スペーシーと、ハリウッド映画へゲイ役がメイン・キャラクターとして登場した画期的な年といえるかもしれません。そういう意味で、ひょっとしたらこの3人の中からオスカー受賞者が出る可能性はあるでしょう。年末以来、ロサンゼルス映画評論家賞,ニューヨーク評論サークル賞、ボストン映画評論ソサエティー賞と軒並みに最優秀映画賞をさらい、オスカー候補と目されるフィルム・ノアール風“L・Aコンフィデンシャル”での印象的な演技が光ったスペイシー、今年も“注目される俳優”の1人です。小規模な作品では“レインメーカー”で脚光を浴びた期待の新人マット・デイモン脚本主演の傑作“グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち”や、サミュエル・L・ジャクソン("ジャッキー・ブラウン")が自ら製作主演する南部の黒人ドラマ“イブズ・バイユー"、また旧ユーゴの悲惨な現状をリアルに描いた“ウェルカム・トゥー・サラエボ”などが話題を集めています。その他、公開間近のダニエル・デイ・ルイス主演作“ボクサー”やスコセッシ監督("カジノ")作“クンダン”などの秀作は、当然ノミネートされるべきでしょう。ちなみに、昨年2月の公開作“フェイク”で主演したアル・パチーノとジョニー・デップ(写真)、中でもマフィア組織へ浸透するFBI捜査官の葛藤を見事な演技でこなしたデップを何とかオスカー候補にプッシュしようと、製作スタジオのマンダレイ・エンターテイメントは躍起です。デップの台詞テープ入りのPRパッケージをアカデミー・メンバーへ郵送したり、キャンペーンに余念がありません。さて、この大混戦の中でノミネートを勝ち取るのは、いったいどの作品、どのスターなのでしょうね? ノミネート候補が発表される直後、3月1日の最新情報でお届けする「ハリウッド最前線」恒例の「オスカー占い」をご期待ください!




(1998年1月1日)

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