オスカー・レース先行馬
今月(2月)24日の第80回アカデミー受賞式に先立ち、「ハリウッド最前線」恒例の予想結果をお届けする季節となりました。今年は「ノーカントリー」と「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」がそれぞれ8部門で、続いては「つぐない」と「フィクサー」がそれぞれ7部門でノミネートされています。また、ケイト・ブランシェットは「エリザベス:ゴールデン・エイジ」のエリザベス女王役で主演女優賞、および「アイム・ノット・ゼア」のボブ・ディラン役で助演女優賞にダブル・ノミネートされているのが目立ったところです。
「つぐない」
|
ジョエル、イーサン・
コーエン |
ジョージ・
クルーニー |
ジュリー・
クリスティ |
作品賞
「つぐない」、「JUNO/ジュノ」、「フィクサー」、「ノーカントリー」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」がノミネートされた中から・・・・・・
本命馬: 「つぐない」
対抗馬: 「ノーカントリー」
大穴馬: 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
監督賞
ジュリアン・シュナーベル(「潜水服は蝶の夢を見る」)、ジェイソン・ライトマン(「JUNO/ジュノ」)、トニー・ギルロイ(「フィクサー」)、ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン(「ノーカントリー」)、ポール・トーマス・アンダーソン(「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」)がノミネートされた中から・・・・・・
本命馬: ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
対抗馬: ジュリアン・シュナーベル
大穴馬: ジェイソン・ライトマン
主演男優賞
ジョージ・クルーニー(「フィクサー」)、ダニエル・デイ=ルイス(「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」)、ジョニー・デップ(「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」)、トミー・リー・ジョーンズ(「告発のとき」)、ヴィゴ・モーテンセン(「イースタン・プロミセズ」)がノミネートされた中から・・・・・・
本命馬: ジョージ・クルーニー
対抗馬: ダニエル・デイ=ルイス
大穴馬: ヴィゴ・モーテンセン
主演女優賞
ケイト・ブランシェット(「エリザベス:ゴールデン・エイジ」)、ジュリー・クリスティ(「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」)、マリオン・コティヤール(「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」)、ローラ・リニー(「ザ・サベージ」)、エレン・ペイジ(「JUNO/ジュノ」)がノミネートされた中から・・・・・・
本命馬: ジュリー・クリスティ
対抗馬: マリオン・コティヤール
大穴馬: エレン・ペイジ
去年の11月5日以来、脚本家協会のストが続くハリウッド、さて今年のアカデミー賞はどうなることやら?
映画マニア
先日、カリフォルニア州の砂漠で飛行実験をした「スターウォーズ」でお馴染みの戦闘機「Xウィング(写真)」は、地元の映画マニア、アンディー・ウォーナーが「スターウォーズ」30周年を記念して製作したロケット・エンジン搭載の実物大模型で、操縦席(コクピット)後部には、ちゃんとグラスファイバー製のR2-D2も鎮座しています。CADソフトを使用してチルカ1980(「Xウィング」のプラモデル)から設計図を起こした合板製の機体全長が21フィート(6メートル40センチ)、それぞれ60ポンド(27キログラム)の4枚の翼は2.3馬力のモーターを内蔵し、ラジコン・ヘリコプターのコントロールを応用した可動式という立派なものです。結局、製作費が7,000ドル(約75万円)のこの試作機は、高度700フィート(213メートル)近くまで上昇した時点で民家への墜落を避けるため小さな爆破装置を使って4つのパラシュートを開きますが、回収できたのは合板とパラシュートの無残な残骸でした。それでも、飛行実験に先立ち操縦席(コックピット)へ座った子供たちが見た夢を思えば、ウォーナーと彼のチームにとって2ケ月を費やしたプロジェクトは大成功だったようです。いっぽう、トッド・ミューリンが率いるパンク・ロケット・サイエンス・チームは9ケ月と500ドル(約53,000円)をかけて実物大の「Yウィング」を製作中ながら、まだまだ飛行実験が実現しそうな雰囲気ではありません。
もう一つの「サンシャイン」
サンダンス映画祭で話題となり、一昨年夏に予想外の成功を収めた低予算コメディー「リトル・ミス・サンシャイン」は、結局6,000万ドル(約64億円)近い興行収益を上げ、2つのオスカーを獲得しました。それから2年後、もう1つのコメディー「サンシャイン・クリーニング」が今年のサンダンス映画祭で話題となっています。「・・・クリーニング」も、やはり「リトル・・・」と同じく家族内でのコミュニケーションの問題がテーマであり、主演の1人はこれまた「リトル・・・」でお祖父さん役を演じたアラン・アーキン(「ファイヤーウォール」)です。また、アルバカーキー州を舞台に展開する物語のキーとなる場面(シーン)で車が壊れるところは、「リトル・・・」のフォルクスワーゲン・バスを思い出させます。ただ、犯行現場掃除会社を始めた主役の姉妹を演じるエミリー・ブラント(「プラダを着た悪魔」)とエイミー・アダムス(「魔法にかけられて」)ががんばっているものの、映画全体としては「リトル・・・」と比べて冥(くら)さが拭えません。最初の約20分間と最後の約10分間は大いに笑えますが、その中間で観客は深刻なドラマへ引きずり込まれてゆくことでしょう。ニュージーランド人の監督クリスティン・ジェフズ(「シルヴィア」)は、この映画がサンダンス映画祭の開催中に配給元へ売れることを期待しているものの、「リトル・・・」と同額の1,000万ドル(11億円弱)という値段は、ほとんどの配給元にとってやや高すぎるようです。
レジャーの死
先月(1月)17日、ヒース・レジャー(写真)28歳がマンハッタンのソーホーにあるアパートの自室で死体となって発見されたニュースは、すでにご存知の読者も多いと思います。ベッド脇の床へうつ伏せになった裸の死体のそばには医者から処方された睡眠薬が見つかり、自殺ではないかという噂も流れましたが、NYPD(ニューヨーク市警)の発表だとその形跡はないそうです。死体の発見者が予約(アポイントメント)のあったマッサージ師と通いの家政婦だという事実も、この点を裏付けています。発見の時間は午後3時半と早かったせいか、死体袋が運び出される時点でアパートの囲りは約300人の野次馬で取り囲まれ、その後も生前のレジャーを偲んで訪れるファンが後を断ちません。そんな彼ながら、寝室からは医者の処方した睡眠薬が合計6瓶も見つかっており、私生活面でいろいろと問題を抱えていたのは確かなようです。はっきりとした死因が何かは今月(2月)4日の検死結果を待たないとわかりませんが、たとえ事故にせよ、それを自ら招いたのではという疑問が多かれ少なかれ残ります。ともかく、今年の夏のブロックバスター作「ダーク・ナイト」が遺作となったニュージーランド出身のスター、ヒース・レジャーの冥福を祈りましょう。
ラジー・レース先行馬
去年はシャロン・ストーンが最低主演女優賞を獲得した、いわばオスカーのパロディー版である「ラジー賞」2007年度のノミネートが、今年もオスカーのノミネートに先駆けて発表されました。第28回目となる今年(2007年度)の最有力候補は、リンジー・ローハン主演のスリラー映画「アイ・ノウ・フー・キルド・ミー(写真)」が最低映画賞を含む9部門でノミネートされた他、「ノービット」で一人何役もこなしたエディ・マーフィは、それぞれの役でノミネートされています。彼の場合、5部門へ名前が挙がっており、これは一人の俳優による過去最高のノミネート数だとか・・・・・・ともあれ、最低映画賞が「アイ・ノウ・・・」以下、「ブラッツ」、「アイ・ナウ・フロノンス・ユー・チャック・アンド・ラリー」、「ノービット」、「ダディ・デイキャンプ」の全5作で、最低男優賞はエディ・マーフィ(「ノービット」)、アダム・サンドラー(「アイ・ナウ・フロノンス・ユー・チャック・アンド・ラリー」)、キューバ・グッディング・ジュニア(「ダディ・デイキャンプ」)、ニコラス・ケイジ(「ゴースト・ライダー」)、ジム・キャリー(「ナンバー23」)の5人、そして最低女優賞は「アイ・ノウ・・・」の一人二役で2回ノミネートされたリンジー・ローハン、ジェシカ・アルバ(「アウェイク」、「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」、「グッドラック・チャック」)、エリシャ・カスバート(「キャプティビティ」)、ダイアン・キートン(「恋とスフレと娘とわたし」)など、「なるほど」と言えば「なるほど」のラインアップですね!
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(2008年2月)
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