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(2018年6月)          




新「メン・イン・ブラック」

クリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンの主演でリブートが決まっている「メン・イン・ブラック・シリーズ」の新作へ、リーアム・ニーソン(写真)も出演交渉中です。地球に生息するエイリアンを監視する秘密組織MIBの活躍を描いた「メン・イン・ブラック・シリーズ」は、1997年の第1弾以来、「メン・イン・ブラック2(2002年)」、「メン・イン・ブラック3(2012年)」の3本が製作され、いずれも世界的なヒットを記録しています。タイトル未定の新作では、トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスが演じたエージェントKやエージェントJことジェームズ・エドワーズと代わる新たな主人公たちが、悪者エイリアンたちを追って世界を股にかけ活躍する姿を描くということです。本作は製作総指揮へスティーブン・スピルバーグを迎え、オリジナル・シリーズを手がけたウォルター・F・パークスとローリー・マクドナルドがプロデュース。「アイアンマン(2008年)」のアート・マーカムとマット・ホロウェイが執筆した脚本をもとに、「ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年)」のF・ゲイリー・グレイがメガホンを取ります。ヘムズワースとトンプソンの役柄はまだ明らかになっていませんが、ニーソンはロンドンのMIBイギリス支局の長官役で出演交渉を進めているようです。最近の主演作「トレイン・ミッション(2018年)」で、65歳の現役アクション・スターぶりを見せつけたニーソンはこのほか、「ファントム・スレッド(2017年)」でアカデミー助演女優賞へノミネートされた女優レスリー・マンビルと夫婦役を演じる新作ラブ・ストーリー「ノーマル・ピープル」や、カナダの元政治家マイケル・イグナティエフの小説をタリク・サレ監督で映画化する新作スリラー「チャーリー・ジョンソン・イン・ザ・フレーム」が控えています。そして、「メン・イン・ブラック」の新作は来年(2019年)6月14日全米公開の予定です。



「ワンダーウーマン」の続編

ガル・ガドット(写真)主演でDCコミックスのスーパーヒーローを映画化した「ワンダーウーマン(2017年)」続編の舞台は1984年になるかもしれないと、同作のプロデューサーを務めるジェフ・ジョンズがフェイスブックへ投稿した画像でその可能性を示唆しています。前作「ワンダーウーマン」は1910年代の第1次世界大戦時を舞台に、最強の美女戦士ワンダーウーマンの誕生を描いたアクション大作で、「モンスター(2003年)」などの女流監督パティ・ジェンキンスがメガホンを取り、アメリカ国内では2大ヒーローの対決を描き、やはりガドットもワンダーウーマン役で登場する「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生(2016年)」の興行収益3.3億ドル(約363億円)を超え、4.1億ドル(約451億円)を突破する大ヒットを記録しました。続編は来年(2019年)11月1日の全米公開を目指してこの夏クランクインを予定しており、ファンの期待が高まるなか、ジョンズは「WW84」と記されたロゴを投稿しています。同時に、監督のジェンキンスも自身のツイッターのヘッダー画像をこのロゴへ変更、これが「ワンダーウーマン」の画像であることは間違いありません。加えて、4月にラスベガスで行われた映画興行主向けのコンベンション「シネマコン」では、ジェンキンスが自ら続編の舞台は冷戦下の1980年代だとを認めました。監督のジェンキンスと主演のガドットが続投し、悪役のチーターは「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン(2012年)」、「ゴーストバスターズ(2016年)」のクリステン・ウィグが演じる予定です。来月(7月)19日から22日にサンディエゴで開催される映画やコミックなどポップカルチャーの祭典「コミコン・インターナショナル」では、同作への何らかの発表があるでしょう。



レイノルズの新企画

「デッドプール2(写真)」が全米で好調なスタートをきったライアン・レイノルズと、「トランスフォーマー・シリーズ」のマイケル・ベイ監督は、新作アクション・スリラー「シックス・アンダーグラウンド」でタッグを組むことがわかりました。ネットフレックスとスカイダンス・メディア製作の本作は、「デッドプール・シリーズ」の脚本家コンビであるポール・ワーニックおよびレット・リースが執筆、内容は自分たちの死を装った6人の大富豪が密かにチームを結成し、極悪人たちへ制裁を下すというストーリーのようです。製作費は1.5億ドル(約165億円)で、ネットフレックスにとってウィル・スミスとジョエル・エドガートン主演作「ブライト(2017年)」以来の大作となります。今夏クランクインし、2019年配信の予定です。いっぽう、アメリカより2週間遅れの6月1日から日本でも公開されるデビッド・リーチ監督作「デッドプール2」ですが、主演脚本プロデューサーを務めるレイノルズは「デッドプール3」へ消極的だという報道もあります。全米だけで2週目までの興行収益が2.2億ドル(約242億円)というだけにシリーズへの期待値は高いものの、レイノルズは2作目をもって「デッドプール」の単独映画を完結する見込みだとか。「『デッドプール3』があるかどうかわからない。本当にわからないんだよ」と語るレイノルズ、理由はデッドプールという無責任で常識外れなスーパーヒーローの個性と関係しているらしく、「このキャラクターが映画のなかで活躍するため、彼からすべてを奪わなくてはならない。そんなことをいつまでも続けられるわけがない」そうです。ただし、「デッドプール2」で結成されたスーパーヒーロー・チーム「Xフォース」の一員として活躍する余地はあるらしく、じっさいドリュー・ゴダード監督(「キャビン」)が準備中の「Xフォース」へデッドプールは登場する予定になっています。



ゴダールの妻

「グッバイ・ゴダール!」は、10代でジャン=リュック・ゴダールと出会い、彼の2番目の妻となったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説を映画化した作品です。去年(2017年)のカンヌ映画祭へ出品後、その年の9月にフランスで、今年(2018年)の4月アメリカで、そして日本では来月(7月)13日から公開されます。ゴダール監督作「中国女(1967年)」へ主演し、共に時代を駆け抜けたヴィアゼムスキーの知られざる日々を描いた本作で彼女を演じるのは、「ニンフォマニアック(2013年)」で主人公の若き日を演じたスクリーン・デビュー以来、日本で公開中の「ゲティ家の身代金(2017年)」などに出演するほか、「ミュウミュウ」の広告塔も務めるステイシー・マーティンです。マーティンが演じるヴィアゼムスキーは、主演抜擢やゴダールからのプロポーズと刺激的な日々を送っていましたが、時代は1968年、街では5月革命の気運が高まり、ゴダールは映画製作よりも革命へ傾倒してゆきます。友人に誘われた彼女(写真)がカンヌでバカンスを過ごす頃、ド・ゴール政権下での映画製作を批判するゴダールは、フランソワ・トリュフォーやアラン・レネたちとカンヌ映画祭へ乗り込み、中止に追い込んでいるのですが、彼女はそんな騒動を気にもとめていないかのごとく・・・・・・そのゴダール役を演じるのは、ゴダールが牽引したヌーヴェルヴァーグ(ニューウェイブ)から多大な影響を受けたとされるフィリップ・ガレルの息子ルイ・ガレルです。本作では、自身もゴダールを敬愛するという彼の「ゴダールの再来」と評された役作りも必見でしょう。なお余談ですが、フランス人でヘアスタイリストの父とイギリス人の母の間にパリで生まれたマーティンは現在27歳、7歳から13歳の間、日本で暮らしながら日本語を話せません。



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