ロティサリー・チキンを食べるなら・・・・・・京都篇


 ロサンゼルスでは高級店からB級グルメの店まで、ロティサリー・チキンを食べられる場所がそこらじゅうにあります。しかし京都では、比較的最近までいくら探しても回転しながらチキンを丸ごとローストするロティサリー専用オーブンそのものを置いている店が見つかりませんでした。それが、ここ1〜2年で状況は変わり、少なくとも今回ご紹介する3店でロティサリー・チキンが食べられます(便宜上、料理の写真へ番号を付けてありますが、これらの番号は店と無関係です)。

ロティーチキン&ジャッキータコス
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■ロティーチキン&ジャッキータコス

rcjt.jp
京都市下京区高辻通烏丸東入ル匂天神町642-3
050-5589-7540(予約専用番号)
075-352-0585(問い合わせ専用番号)

 高辻通烏丸を東に入ったマンション裏、3階建てのビルへ一昨年12月22日にオープンしたのが、この「ロティーチキン&ジャッキータコス」です。延べ床面積が約30坪あり、席数はテーブル、カウンター含めて50席、店頭でチキンを焼き上げるロティサリー専用オーブンが回っています。「ハワイや西海岸のメキシコ料理店」をイメージしたという店内は、女性が入りやすい可愛い雰囲気で、来店者は30〜50代の女性が多いそうです。

 ここのロティサリー・チキンは、フレッシュハーブをブレンドしたマリネ液へ1日漬け込み、200度のロティサリー専用オーブンで30分間火を通した後、最後にもう一度オーブンで焼いて表面を香ばしく仕上げています。また、この店の場合、ロティサリー・チキンだけが売り物ではありません。店名からもわかるとおり、メキシコ料理がもう一つの売り物なんです。たとえば、メキシコ野菜を多く使ったジャッキー・タコス・セットは、野菜やサルサ、具材たっぷりの一品です。京都でスペイン料理店「ベジョータ」を展開する「プレゼント」が運営しています。

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 写真は左から「チキンをローストしているところ(#1)」、「焼きあがったチキン(#2)」、「メキシカン・サラダ(#3)」、「エビのフリットとアボカドのタコス(#4)」、「タコス2種(#5)」。この店がユニークなのは、名前のとおりロティサリー・チキン同様、メキシコ料理も売り物で、各種のタコスやサラダを出しています。

吉田チキン
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■吉田チキン

yosidachicken.com
京都市左京区吉田本町26
075-754-0682

 オープンしてちょうど1年の「吉田チキン」は京都大学農学部の傍にあり、吉田神社から徒歩で5分、銀閣寺から徒歩で15分の距離です。ここのロティサリー専用オーブンは、何羽かのチキンが入る籠を回すロティーチキン&ジャッキータコスのオーブンと比べてサイズは小さいですが、厳選したチキンを特製のスパイスでマリネし、低温でじっくりと余分な脂を落としながら焼き上げる基本的なスタイルは変わりません。

 メニューの一押しがロティサリー・チキンとターメリック・ライス、そこへ自家製のサルサ・ソースを組み合わせた「吉田チキンライス」。他には鶏ミンチを使用した「吉田チキンカレー、キーマの巻」、また豚バラ肉をじっくりと2日間かけてトマト・ソースで煮込んだ「吉田豚バライス」などがあります。ドリンクは生ビールをはじめ、ワインへ特化。イタリアと日本両国でソムリエ資格を有するマネージャーの厳選したワインから選択が可能です。ただし、ホームページのワインの写真は偽りありで、クリスタル、ドン・ペリニョン、オーパス・ワン、リンド、その他が実際のワイン・リストへは含まれていません。もとより学生客が多いことを考えれば当然でしょう。

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 写真は左から「チキンをローストしているところ(#6)」、「焼きあがったチキン(#7)」、「吉田チキンライス(#8)」、「吉田豚バラライス(#9)」、「厚切りローストビーフ(#10)」。

マウイマイクス
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■マウイマイクス

www.mauimikes.asia
京都市中京区河原町蛸薬師上る3丁目奈良屋町296
050-5590-3432(予約専用番号)
075-231-3411(問い合わせ番号)

 3店の中では一番あたらしい「マウイマイクス」ながら、本店がオアフ島のワヒアワへオープンしたのは2005年2月11日まで遡(さかのぼ)ります。ノース・ショアへの通り道として多くのサーファーが立ち寄り、ローカルからも愛されるこの店は、世界中の旅行者に利用されている口コミサイト「トリップ・アドバイザー」で2013年度の「エクセレンス認証(Certificate of Excellence)」を受賞し、「並ぶのが嫌いで有名なアメリカ人でさえ行列してまで食べる」とハワイで話題になりました。

 マウイマイクスのオーナーであるプロ・サーファーのジャイラス・キャノンは、「シンプルであり、ヘルシー、オーガニックであること」という信念の持ち主です。自身と家族の健康へ気を配り、「ヘルシーなお店を作りたい」と考え、その思いからマウイマイクスが生まれたとか。したがって、添加物の入っていない餌で育てた自然のチキンのみを使っています。

 最後に、今回取り上げた3店で1羽のロティサリー・チキンを丸ごとテイクアウトした場合の(2016年9月30日現在の)値段を比較しておきましょう。まずロテイーチキン&ジャッキータコスは1,780円、吉田チキンは1,350円に対し、このマウイマイクスは2,390円です。京都だけでなく、日本でロティサリー・チキンが広がるのは、まだまだこれからだと思います。そうすると、(日本の)マウイマイクスの値段がネックとなり、ハワイの人気店というだけでは自然淘汰されてゆきそうですが・・・・・・

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 写真は左から「チキンをローストしているところ(#11)」、「焼きあがったチキン(#12)」、「クォーター・チキン(#13)」、「イングリッシュマフィンのチキン&レタス・サンドイッチ(#14)」、「マウイワウイメルト(#15)」。この店はロティサリー・チキンをそのまま出す他、サンドイッチのパターンが先の2店と変わっています。

 ここ1〜2年でロティサリー・チキンの店が次々とオープンしているのは東京も変わらず、加えて広尾のスーパー「ナショナル麻布スーパーマーケット」のようなロティサリー専用オーブンを備え、店内でホール・サイズ、ハーフ・サイズ、クォーター・サイズを販売するロサンゼルス並みのお店も出現しています。

横 井 康 和      


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