スター・コレクション・ポスター集
    −クライヴ・オーウェン

ズームアップ
ズームアップ

STC227
Bent

ベント

ズームアップ
ズームアップ

SHU396
Inside Man

インサイド・マン

ズームアップ
ズームアップ

STC228
Derailed

すべては
その朝始まった

ズームアップ
ズームアップ

STC229
Children
of Men

トゥモロー・
ワールド

ズームアップ
ズームアップ

SHJ126
King Arthur

キング・アーサー

前回ご紹介したキーラ・ナイトレイと同じく英国人のクライヴ・オーウェンは、1964年10月3日コヴェントリーで生まれ、小学校の校内劇「オリバー」でアートフル・ドジャー役を演じたのがきっかけとなって俳優を目指します。結果、「ヴルーム(1988年)」でイギリスの映画デビューを果たした翌年にはアメリカのTV映画へ出演し始めるものの、芽が出るまでの下積生活はけっして短くありませんでした。

その後、数多くのイギリス映画やアメリカのTV映画へ出演し、「ベント(1997年)」などの主演映画もありながら、ほとんど無名のままであったオーウェンですが、こうした状況は「クルーピアー(2000年)」のアメリカでのヒットを境に一変します。とつじょ第二のショーン・コネリーとして注目された彼が、続く「ゴスフォード・パーク(2001年)」や「ボーン・アイデンティティー(2002年)」で着々と俳優としての地盤を固めてゆくのです。

そして、アンジェリーナ・ジョリーとの共演作「すべては愛のために(2003年)」や「ブラザー・ハート(2004年)」などは失敗したいっぽう、マイク・ニコルズ(「卒業」)監督作「クローサー」が大成功を収め、遂にオーウェンはゴールデングローヴ助演男優賞を獲得するばかりか、アカデミー助演男優賞へもノミネートされます。

主演作「キング・アーサー」のヒットがやはりこの年(2004年)で、スターの地位を確固たるものとした彼はまた、ピアース・ブロズナンに代わる次期ボンド役の最有力候補と、当時もっぱらの噂でした。いざ幕を開けると、ボンド役こそダニエル・クレイグへ引き継がれていましたが、オーウェンはオーウェンで、フランク・ミラーの劇画を映画化したロバート・ロドリゲス(「スパイ・キッズ」)監督の話題作「シン・シティー(2005年」をはじめ、ジェニファー・アニストンとの共演作「すべてはその朝始まった(2005年)」など、自らのペースを崩していません。

翌2006年も、ピーター・セラーズの往年の人気シリーズをスティーヴ・マーティンが引き継いだコメディー「ピンクパンサー」、子供を生めなくなった西暦2027年の人類を描いたSF「トゥモロー・ワールド」、銀行強盗事件と係わるサスペンス「インサイド・マン」と、それぞれの主演作はジャンルが異なり、そこへオーウェンの姿勢の一端を窺(うかが)えるのではないでしょうか?

オーウェン同様、長年の下積生活を経た末に獲得したスターダムという点で共通しているのが、ケビン・コスナージョージ・クルーニーです。彼らの選択する主演作とか、そこでの演技に一種独特の余裕のようなものを感じるのは、そういった過去の体験が反映されているからだと思います。その印象は、オーウェンの最新作「シューテム・アップ(2007年)」や「エリザベス:ゴールデン・エイジ(2007年)」を見ると、ますます色濃くなってきたようです。(2008年5月)

関連記事: (05/11)

Copyright (C) 2008 by DEN Publishing, Inc. All Rights Reserved.